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●ボードゲーム作り05

 手のひらサイズにこだわっている為、ゲームに使用するカードサイズは30mm×30mmという制限がある。しかし、これ以外には制限はない。またパッケージもその分小さいので、説明書を入れる入れないで変わるがカード枚数は100枚程度が限界である。しかしパッケージの下箱が開くようになっており、それを利用して内側にもデザインができるようになっている。

 これらを考慮したうえでルールを決めなければいけない。その為、ある程度のルールが出来上がった段階で、必要なカード枚数と、カードに記載すべき情報のあたりを付けておく必要がある。でないと、いざ製品化という段階になって、二進も三進もいかなくなるなんて羽目になる。

 ゲームのルールはそういったわけで、入れられるものだけを入れているわけだが、ゲームの面白さの一つに、デザインの良し悪しというものあると思う。

 要するにどれだけ面白そうに見えるか、という見栄えの話。見栄えをよくする為のデザイン技法や手段など、色々あれど、これが一番パッケージに乗せにくい部分でもある。必要最低限の物を記載したら、それで情報量がいっぱいになってしまい、見栄え要素のデザインを入れる事ができない。機能美になっていればまだいいのだが。

 前作のZoLaでは今までとは違い、それを強く意識して作る事にしていた。その為、カードは紙ではなく、クリアカードとなりその分費用がかさんでしまったわけだが。機能美と言い切るにはまだ甘い部分があると思うが、それなりにゲーム性とマッチしたものになったと思う。

 しかしそれが為、遊びやすさが犠牲になったのも否めない。これは最後まで解決できなかった。

 ゲーム性と遊びやすさを次回作ではきちんと考えて作っていくのだが、やはりまたもやデザイン性が問題となっている。簡単に言うとステータス画面しかないゲームになりそうなのだ。数字と記号だけ。あと名前。まあこれはこれで個人的には好きなのだが、それ出ていて素敵な見た目にできれば、と頭をひねる。



 
 
 

●ボードゲーム作り04

 色んなシステムをアイデアで出し、その全てを検討もしくは組み込む。しかし現実はそううまくいかない。何故なら自分の作っているゲームサイズが極端に小さいからだ。

 パッケージは32mm×36mm×36mmサイズ。カードは30mm×30mmサイズ。そうなるとデザイン的に組み込める要素に限りがあり、そもそもいくつもの要素を入れ込めない。じゃあカード1枚には組み込めなくても、カードの種類で対応する方法もある。しかしやはりパッケージ自体も小さいので、詰め込んで101枚しか入らない。そしてよしんばカードで用意できたとしても、複雑な説明を記載するスペースがパッケージにない。

 しかし、こうなった時「アイデアが入れられない」とは考えておらず、「どれが余計な要素だ?」という考え方になる。

 勿論これはハード的な制限だし、これの所為で本当に入れたい要素が入れられない事も多い。

 じゃあ諦めるか。

 とは、ならない。入れられない要素を如何にして入れ込むのか。これがある意味ゲーム作りの醍醐味だと感じている。だから制限がある事は作り込む事の楽しさに繋がっていると思う。自分の場合だけど。

 しかしそういった事は、コンピューターの世界では当たり前のように行われている。

 例えば、同時に1音しか鳴らせないシステムの場合、複数同時に鳴らす和音のような事はできない。だが、ここでの制限は「同時に鳴らせない」事だけであり、ずらして鳴らす事は可能なのだ。その「ずらして鳴らす」を素早く行う事で、人間の耳には同時になっているように聞こえる、事が可能なのだ。

 これはまさに工夫と呼ばれる内容だと思う。他にもスプライトの拡大縮小機能が無いから、BG書き換えで無理矢理表現するなんて事もあった。まあここまでくると工夫とか発想の転換とかいう範囲じゃないが。変態的ですらある。

 自分のゲームの場合はどうなのか?

 一番の問題は全てにおいて情報量だったりする。何度も言うが。テキストで説明してしまうとスペースを使ってしまう為、専門用語化して単語で説明するようにする。例えば「全魔力放出」を「MPMAX」という風にした場合、だいぶスペースを省略できる。または「調べ終わったアイテム」を「DEF」と勝手に決めても、スペースの省略となる。その為、複雑なルールを持つゲームの場合、やたらと専門用語だらけとなるが、説明自体はできる。

 またはテキストではなくアイコン化する事でも、ある程度のスペース節約は可能となる。最もこちらはある程度限界が出てきてしまう。何故ならデザイン力もそうだが、一目でそれと分かるアイコンにできるとは限らないからだ。

 なのでゲームのテストプレイ段階は大変なりにも、やっている最中はそれなりに楽しいのだが、それを具体的に量産用デザインにする時はひたすら大変な事になる。



 
 
 

●ボードゲーム作り03

 ボードゲームに限らず、何かを作っていると、それについて考えている事が多くなり、すると自然、色んなアイデアが浮かぶ。

 「これは必須だ」「これは面白さにつながる」「遊びの幅が広がる」等、度のアイデアも思いついた瞬間は最高の物である。そんなもんだ。

 だが実際それらのアイデアを、現行制作中のゲームに入れると必ずしもプラスとならない事がある。

 何故か。

 とても単純な話で、美味しいパスタを作りたいのに、イタリアン繋がりでピザを思いつき、美味しいパスタピザを作ろう、としたところで、本当に美味しいものになるのか分からないばかりか、出来上がったそれは、最初に考えていた美味しいパスタですらなく、別々に美味しいの食べればいいじゃん、で跳ね返されてしまう恐れすらあるのだ。

 「~と同じで面白いよ!」「じゃあ~でいいじゃん」これはゲーム開発時代に幾度となく繰り返された会話であり、ツッコミだった。

 勿論あらゆるものがそうだとはいわないし、同じ物であっても、作り込みの丁寧さやバランスの良さ、または見せ方売り出し方で結果は大きく異なる。

 だが最終的にゲームとして作っていくのであれば、まず最初に何故作ろうとしたのか、そこに立ち返る事で、一旦冷静になれるのではないかと思う。まあ、あえて冷静にならず勢いで作るバカゲーも、嫌いではないが。というか好きだが。そういったゲームではなく、初志貫徹で作り上げる事は、自分としては結構重要なのではなかろうかと、思うのだ。

 そうする事で「売れた」「売れなかった」と結果が出た際に、良かった点と悪かった点が、振り返って確認しやすいと思うからだ。思いつくまま作り上げた場合、その作り上げる筋道ははっきりしたものではなく、売れた場合、もう一度同じように作ったつもりでも、結果は異なるだろう。才能が有れば別だが。

 筋道立てて作っていた場合、「やっぱりあの時~」「ここは受けたのか」等、感想のフィードバックがあった際に、その確認が正確に行いやすくなると思う。正確に行えるのであれば、それを積み重ねる事ができ、自分の気づきや成長に繋げられると思うのだ。

 しかし作っている最中に、いくつアイデアを思いついてもいいし、勢いで全部組み込むのもいいかもしれない。ただ、その取捨選択をしなければならない、した方がいいと思った時には、最初の状況に立ち返る事は、とても役に立つと思うのだ。



 
 
 

・13歳~

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